■概要

  
「千葉東南部地区土地区画整理事業」現在、おゆみ野・ちはら台と称される地区の大規模開発によって多くの文化財が消えた。古墳だけでも、その数、実に数百基におよぶ。上の写真は、その中の椎名崎古墳群とよばれる古墳群の一部の「最期」の様子をとらえている。たまたま発掘調査の様子を撮影したものだが、貴重な空中写真である。

  ・所在地  (旧地名) 千葉市椎名崎町字篠堀/椎登(道作) 

          (現地名) 千葉市緑区おゆみ野中央4丁目

           ※現在ケーヨーディーツー付近にあたる。
           ※千葉県文化財センター1998では字「道作」。

 
 ・発掘調査期間  1974年4月22日−11月8日。
  
  ・発掘直前現況  4号墳は山林、それ以外は畑地








  ▲西より 現おゆみ野中央4丁目 ケーヨーディツー 
  左手前8号墳 中央やや右前方4号墳があった場所

  手前、掘割道路は、磯部茂呂町線。


 
●1号墳 
   前方後円墳。 周溝をふくむ全長53.8m。墳丘長44.6m 後円部径30.0m。周溝をふくむ後円部径40.0m。前方部長14.6m。
   前方部幅26.0-28.0m。横穴式石室(追葬計2遺体か)

 ●2号墳 
   円墳 周溝外周直径40m。墳丘直径24m。横穴式石室および箱式石棺。  

 ●3号墳  
   円墳。周溝外周直径33m。墳丘直径25m。横穴式石室。

 ●4号墳 
   円墳。周溝外周直径25-26m。墳丘直径22m。横穴式石室。 

 ●5号墳 
   円墳。周溝外周直径26-27m。墳丘21-23m。箱式石棺。  

 ●6号墳 
   墳丘・周溝不明 横穴式石室。  

 ●7号墳 
   周溝・墳丘ともに検出されず。 組合式ローム棺。(材質特殊)。
   ※1972年2月、工事用道路敷設工事で発見。緊急発掘。記録類散逸のため詳細不明という。

 ●8号墳 
   円墳 直径20m(推測)  周溝幅2m、深さ1.2m。主体部は検出なし。
   ※1972年2月、工事用道路敷設工事で発見。緊急発掘。記録類散逸のため詳細不明という。

 ●溝状遺構  
   1と2は、等間隔にピット(穴)が掘られていた。



(参考文献)
日本住宅公団 首都圏宅地開発本部・財団法人千葉県都市公社1975 『千葉東南部ニュータウンT−椎名崎古墳群(第1次)−』

千葉県文化財センター1998 『第376集千葉県埋蔵文化財分布地図3−千葉市・市原市・長生地区(改訂版)− 』1998年6月。

千葉市教育委員会文化課『千葉市遺跡地図』2000年。
椎名崎古墳群A支群 (1974年消滅)
失われた遺跡をもとめて

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 ・ピンクの四角の枠は古墳の主体部(遺体埋葬施設)を示します。2号墳には二つの主体部があります。
 
 ・7号墳、8号墳の位地・大きさは推測をふくみ不正確です。おおまかな目安と考えてください。

 ・画像は国土画像情報(カラー空中写真)(c)国土交通省 (1974年国土地理院撮影) を使用。
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