2011−10−22(土) 

於:三室公民館

参加各位                                          「馬場小室山遺跡研究会世話人

馬場小室山遺跡フォーラム」第52回ワークショップ

【パブリック・アーケオロジー入門】

馬場小室山遺跡を形成した「見沼文化」(人類活動と環境変遷)の追及、そして未来への展望と継承

1.【活動】「見沼文化」2011収穫祭(11/13(日))の準備

シンポジウム 「顔晴れ、東北魂!―馬場小室山遺跡からのエール―」

(1)趣旨

さいたま市史跡・馬場小室山(ばんばおむろやま)遺跡は縄文時代の「見沼文化」における中核的な集落ですが、環境(気候)変動に対する適応戦略に顕著な特徴が見られます。縄文時代早期末葉は「海の環境」、縄文時代中期には「汽水の環境」、そして縄文時代後期から晩期の「沼沢の環境」へと変化しています。

特に51号土壙から出土した人面文土器「ムロさま」は大宮台地とその周辺における縄文時代晩期の象徴です。晩期は寒冷化のピークとされ、馬場小室山遺跡でも冷涼な気候に強い東北地方の文化的な影響を強く受けています。しかも馬場地区で検出された住居址には円形(東北系)と方形(在地の安行系)の二者が見られますので、その影響関係は単に文物の交換にとどまらず、集団による移住と交流が考えられます。

こうして馬場小室山遺跡第51号土壙の時期が、在地の安行式文化を基盤として東北地方の亀ヶ岡式文化の影響から成り立つ集落構成を形成していることに注目するならば、東北地方の文化は決して遠い存在ではなく、いつも共に在るような強い絆で結ばれていたかの現象さえ見出せます。あるいは「ムロさま」の繁栄は  東北地方からの文化系統がもたらした環境適応を背景としたことも考えられます。

その馬場小室山遺跡に立っているわたしたちにも三陸に育った者や水戸市などで被災した者がおります。そこで、3・11東日本大震災の大津波被災を自分たちの眼で事実として受け止めるべく決意を固め、掲題のシンポジウム企画に至りました。

地域文化の多様性と効率重視による現代社会の画一性という二律背反の現状を改めて思い知らされた衝撃は大きく、現場にて「事実を知る」という考古学の方法を通して地域文化を後世に継承すべく、現在と先史をお伝えします。

微力ながら復興に向けての馬場小室山遺跡からのエールは「顔晴れ、東北魂!」です。

(2)内容発表者はレジュメと資料を11/7(月)必着にて作成してください。

・【基調報告】 「3・11東日本大震災から8か月、今、三陸の地域文化は?

齋藤 瑞穂 (新潟大学)

【概要】文化財レスキュー体験から学んだ岩手県山田町における津波災害と地域文化としての適応戦略などについて報告します。

 【パネル・ディスカッション】 「三陸先史遺跡の底力!―馬場小室山遺跡からのエール―

【概要】岩手県は世界遺産の「平泉文化」で注目されています。一方の東日本大震災による大津波被災地である三陸は三閉伊一揆」で著名な土地柄で、この反骨精神は今日でも脈々と生きています。その三陸魂を先史の「基層文化」に求めるべく、大津波による被災を何度も乗り越え形成された三陸先史遺跡の動向に注目します。

2.【報告】「見沼文化」2012新春感謝祭(1/9(成人の日))推進状況:日程確保依頼

(1)「かすかな光へ」上映会(9:50〜): 配給会社との上映契約および市民フォーラムから入金済み。

実行委員長としてお世話になりました大田堯先生の教育理念が80分に纏められていますので必見です。

(2)午後のテーマ:「弥生時代の「見沼文化」―見沼たんぼにおける米つくりのルーツ―」

・企画検討委員会により「見沼シャモット弥生」という「見沼文化」を特徴づける土器つくりを市民の方々に分かりやすく披露予定。

・事前勉強会を重ねていますが、その過程でさいたま市教育委員会や日本大学の方々から遺物の所在等をはじめ、色々とお世話になっています。明記して謝意を表します。

3.【活動】「飯塚邦明ジャズピアノコンサートNo.9―ラフマニノフからジャズへ―」

・11/13(日) 13:00(開場) 13:30(開演) ★「見沼文化2011収穫祭」終了後の午後のひととき。

・場所:さいたま市文化センターしらさぎホール(入場 無料):JR南浦和駅西口 徒歩7分

以 上

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