2010−4−4(日) 

於:三室公民館

参加各位                                          「馬場小室山遺跡研究会」事務局

馬場小室山遺跡フォーラム」第45回ワークショップ

【パブリック・アーケオロジー入門】

馬場小室山遺跡を形成した「見沼文化」の人類活動と環境変遷の追及、そして未来への展望と継承

1.【「見沼文化復活祭」の報告】「見沼フィールド・ミュージアム構想」の進展状況

・「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」から埼玉大学教育学部安藤聡彦教授へ「見沼フィールド・ミュージアム構想」における考古学の役割について、以下の通り提言しました(3/4(木))。

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  発信する「見沼遺産」と考古学の現代的意義―地域貢献と遺跡の底力―  

「見沼フィールド・ミュージアム構想」における考古学の役割は以下の4点であるが、一言で言えば、見沼の身近な遺跡や遺物によって人類活動の痕跡を観察し理解する考古学の方法に触れ、見沼の新たな魅力を発見し、見沼田圃にとどまらない地域貢献の在り方を深耕することである。

(1)名もない人びとの活動を発見し、観察することの楽しさに触れよう。

「見沼田圃」という歴史以前に見沼の環境とともに生きてきた人々の文化を追求する学問として考古学がある。考古学のフィールドとして見沼の縄文時代遺跡を実際に歩き、遺物に接して何千年前の人びとについて考える。

・大地に埋もれていた価値を掘り起こす体験をする。

・残された断片から過去を復元する考古学の方法を知る。

(2)かつて見沼にも地球温暖化があり、冷涼化もあった。大地に遺された記録から読み取ろう。

今日の温暖化は環境破壊を一因としているが、縄文時代から環境変遷としての温暖化も経験しており、環境適応の実際について知見を深める。

・自然と人類が共生していた頃の環境変化への対応と縄文時代の地域文化の形成を、身近な見沼の貝塚や低湿地遺跡から検出された動植物によって理解する。

(3)発信する「見沼遺産」の素晴らしさに接しよう。

1万年以上続いたとされる縄文時代であるが、見沼の大地には継続して多くの遺跡が形成されており、遺跡銀座と称されている。それを「見沼遺産」(「見沼田圃」とその周辺の文化遺産の総称)と呼び、何を発信しているかを読み解く。

・縄文時代の各時期の遺跡の在り方を通して、見沼を取り巻く縄文時代集落の形成と環境適応の多様性を学ぶ。

(4)街づくりや人づくりに貢献する考古学の新しい役割に注目しよう。

「見沼遺産」はどこか特別な場所にあるのではなく、往時の環境と人類の共生の姿そのものである。その多くは高度経済成長期に列島改造とともに姿を消したが、まだ身近な見沼周辺の台地縁辺にはひっそりと「見沼遺産」が残されている。緑区三室の馬場小室山遺跡も最近市史跡に指定され、市民の交流の場となっている。

・街づくりや人づくりなど考古学が現代社会における人間探求にどのように役に立つか、「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」の活動からパブリック・アーケオロジーという新しい潮流を展望する。

2.【ご案内】「見沼文化感謝祭―毎年恒例のクリーンアップ大作戦―」(5/4(みどりの日))

日時   : 20105月4日(みどりの日 10:00集合12:00(終了予定)

集合場所 : 三室中学校バス停前(そこは三室中学校正門前です!)

活動内容 : 馬場小室山遺跡に感謝を込めて清掃活動を行い、遺跡の観察を行います。

       安全な清掃活動ができるような服装、軍手、運動靴などでご参加ください。

清掃活動終了後には恒例となった「青空考古学教室」を行います。お楽しみに!

以 上

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