2009年04月19日受信メール

 

                                2009−04−吉日

パブリック・アーケオロジーに関心のある各位

「馬場小室山遺跡研究会」事務局

 

「馬場小室山遺跡に集う見沼文化フォーラム

第41回ワークショップ開催の件

 

馬場小室山遺跡は、旧浦和市により国史跡対象遺跡として地権者の

方々の協力を得ながら現状変更行為に敏感に対応し、既に30次を超える

調査が行われてきました。その成果には眼をみはるものがあり、2003年の

競売と2004年の発掘調査に当たっては多くの市民と考古学徒の関心を

引き付け、ついに2005年3月29日にさいたま市指定史跡となりました。

そこでこれまでの調査で出土した膨大な資料を一堂に介し、市民に分か

りやすく公開する機会が痛感されますし、馬場小室山遺跡の重要性を体

感し、市民の感性に基づいて地域の活性化と持続可能性を促す施策が

求められておりますが、残念ながら今後の課題となっています。

こうした経緯を経て史跡指定を働きかけた地域の方々を中心に、2005

年度から「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」というパブリック・アーケ

オロジーに取り組んできました。

これまでのテーマを振り返りますと、

見沼をのぞんだ縄文むら」(第1回・第2回)

語りつぐ「見沼文化」」(第3回)

「見沼文化」と漆工芸」(第4回)

見沼のめぐみと交流」(第5回)

と変遷していますが、それはまた見沼地域の研究視点でもあります。

馬場小室山遺跡のマウンド(「土塚」)をきちんと理解しようとし

た第1・2回、「土塚」の特徴を「見沼文化」として地域研究の展開

を図った第3回、見沼の水辺で活躍した「オムちゃん」土偶とその

生業である漆芸に接近した第4回、そして第5回では人面文に遺さ

れた「ムロさま」が先祖代々の斎場(51号土壙)を披露したば

かりでなく、何と初対面の学生たちと一緒に踊り、交流の場を盛り

上げたことは記憶に新しいところであります。

このように「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」では、馬場小室山

遺跡に学びながら、見沼の自然環境がもたらす恵みによってむらが

栄えてきた様子を「見沼文化」として語り継いできましたが、その

過程において改めて地域社会の力強さやそれをささえてきた自然や

ヒトとしての絆の大切さを諭されました。

再び今後を考えますと、世界はオバマ大統領によるチェンジの時

代です。私たちもオバマ流の「Yes,we can.」に励まされ、チェンジ

を行いたいと思います。

すなわち、これまで以上に原点である馬場小室山遺跡に集う活動

を中心とし、より一層地域社会との絆を深める役割を担うべく名称

も改め、馬場小室山遺跡に集う見沼文化フォーラム」として以下のような

4つの柱を活動の中心としてを企画・検討しています。

 

見沼文化復活祭

・縄文時代から弥生時代にかけて見沼という環境の果たした

役割を体感します。

見沼文化感謝祭

・実際に縄文時代の拠点集落である馬場小室山遺跡を観察しな

がらゴミなどを拾い、感謝の気持ちを共有したいと思います。

・馬場小室山遺跡はご先祖様のむらです。多くの縄文人のお墓

  もあります。出来ることならば、現代人の身勝手な都合では

  なく、未来に向けた地域のコミュニティとアメニティの形成

  に役に立つような場所として活用していきたいと思います。

  ぜひ、馬場小室山遺跡のすばらしさを体感してください。

見沼文化熱中祭

・縄文時代から弥生時代に形成された「見沼文化」について、

  これまでの成果や他の地域との比較を行いながら学習します。

見沼文化収穫祭

・馬場小室山遺跡と地域社会「見沼文化」のかかわりを考え、

見沼の将来に思いを馳せたいと思います。

 

つきましては第41回ワークショップを下記の通り開催したく、ご案内しま

す。参加ご希望の場合は、4/29(水:祝)までに「さわらび通信」

或いは鈴木正博宛必ずご連絡頂きたく、何卒よろしくお願いします。

 

―記―

1.日時 :2009年5月 4日(みどりの日)  9:00〜16:30

 

2.集合場所 :<9:00集合場所> 国際興業バス停「三室中学校」前

JR武蔵野線「東浦和」駅下車・国際興業バス「馬場折返場」行10分

                 ◎見沼文化復活祭】を行ないます。

        

          <11:00集合場所> 史跡「馬場」小室山遺跡」

 ◎見沼文化感謝祭】を行ないます。

 

【昼食】 三室公民館の講座室が利用できます。

【昼食後は自由行動】

 

【15:00集合場所】 三室公民館

 ★「見沼文化」に関心のある方はどなたでもどうぞ!

3.活動内容

3−1.見沼文化復活祭】:縄文時代から弥生時代の見沼を考えます。

・馬場小室山遺跡の周辺遺跡を見学することは見沼の素晴らし

さを堪能することでもあります。特に馬場北遺跡からの眺望に

よって「見沼文化」の威容の意味を考えます。

      ・今回は特に謎の土器型式「八雲式」を検出した八雲貝塚

も注目し、対岸との関係に目を向けたいと思います。

3−2.見沼文化感謝祭】:「馬場小室山遺跡クリーンアップ大作戦」

・馬場小室山遺跡の史跡指定地の清掃を地域の方々と行い

すので、清掃活動に相応しい服装や軍手などをご準備下さい

恒例の「青空考古学教室」を行います。

3−3.【見沼文化復活祭】の意義と見沼熱中祭にむけての準備・検討

    ・「見沼文化」に貝怩ェ形成される縄文時代早期の終わり

頃、馬場小室山遺跡や八雲貝塚では東海系の貝殻条痕文

土器が目立ちます。海面上昇が著しい温暖化のピーク時

の「見沼文化」について検討します。

3−4.「みぬまっぷ」の到達点と今後の検討

    ・日本考古学協会第75回総会研究発表で「みぬまっぷ」

の到達点を「馬場小室山遺跡の製塩土器研究と「みぬま

っぷ」による研究支援―パブリック・アーケオロジーに

学ぶ先史考古学のモデル構築―」としてポスター発表し

ます。

                          以 上

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