2008−09−15(祝・月) 於:三室公民館

参加各位                                             「馬場小室山遺跡研究会」事務局

馬場小室山遺跡研究会」第39回ワークショップ

パブリック・アーケオロジーの極意 : 「遺跡のサイエンスとアート、そして未来へのマネジメント」】

( 馬場小室山遺跡を中核とした「見沼文化」の解明と「複合領域における価値連鎖」の推進 )

1.【マネジメント】「ムロさま」の装身具の一つである土製耳飾の製作

・「第51号土壙」からは土製耳飾が15個検出され、その中には「ムロさま」が身に付けていたと思われる「安行3c式」の例品も存在していました。「ムロさま」の復元に土製耳飾は切っても切れない関係にありそうです。そこで「千葉市の遺跡を歩く会」に支援依頼し、加曾利貝塚博物館で土器作りの経験豊富なワイワイグッチ(山口)さんに「千網谷戸型」の大形で精巧な土製耳飾の製作をお願いすることができました。

・ワイワイグッチ(山口)さんは仕事の都合で大阪に単身赴任中ですが、10/19の市民フォーラムでの展示を目指して製作に励んでいます。展示ブースはあるけー(杉田)さんにお願いします。

・ワイワイグッチ(山口)さんから届いた「製作草々」の冒頭の一文を紹介します。「5月頃、土製耳飾をシンポジウムの時に飾りたいとの話がありました。小輩は耳飾は滑車型であると思い、比較的簡単に作れるだろうと返答をしました。千葉県で出土する土製耳飾は、みな滑車型だったのです。詳しく話を聞くと、イメージしていたのは上野千網谷戸出土の緻密な構造の土製耳飾とのこと。丁度、兵庫県陶磁美術館で縄文土器の展示をしていたので、土器造り用の土を持って、美術館へ。美術館内では写真を撮ることも、土を練ることもできず、体験室の前のベンチで試作。縄文土器用の土では難しいことがわかり、こりゃ大変だ と考えるに至りました。

中略)  9月吉日、心配をよそに、焼成によって割れることなく、土製耳飾ができました。」

・(中略)として省略しました苦心談や製作ノウハウは10/19の展示室にてお楽しみ下さい。

2.【学習と実習とマネジメント】第2回貝輪の製作実験と貝製品・土製腕輪について

2-1.ツノガイ採集の緊急研修会追加実施(8/17・18)報告

・鴨川駅前ポイントと浜荻海岸ポイントは前回紹介済み、今回は波左間海岸平砂浦海岸のポイント紹介。

2-2. 「貝輪工房」の運営と展示室全体のレイアウト検討

・今回の「市民交流会」では新たに体験コーナーを設営します。その目玉が「貝輪工房」です。
前回の貝輪製作実験では、11人で一斉に打ち欠きを行い製作を始めますと騒音が凄く、周辺の話が聞こえなくなりますので、「貝輪工房」はパーティションで仕切る必要があります。

・阿部芳郎氏の講演「縄文時代の貝輪と馬場小室山遺跡」でも貝輪の製作技術について説明されますので、「貝輪工房」での説明は復習のように簡単に済ませることができますし、講演の乗りで「貝輪工房」を仕切って頂く予定です。インストラクターも大学院生が中心になりますが、人数が多くなることもありますので、ワークショップでの貝輪作成経験者もサポートして下さい。

・実際に「貝輪工房」の運営をシミュレーションしますと以下のような感じになりそうです。

集合体験(阿部先生と学生インストラクター、経験者サポータ) 1時間(研磨までできるか?)

自由体験時間(学生インストラクターと経験者サポーター)    1時間(研磨も可)

集合体験の参加者 10人から15人くらい?  ←道具とベンケイガイの総量の関から。
自由体験の人数はベンケイガイの残量によって様子を見ながら。

・参加者へのインセンティブは、途中までできている方にはそれをお持ち帰り頂き、全て割れてしまった方には、折角ですのでベンケイガイを1個差し上げるようにしましょうか。

2-3. 貝製品・土製腕輪について

・貝製品は齋藤弘道(2001)「茨城の縄文時代貝怐i4)―貝製品を中心として―」『茨城県立歴史館報』28について著者より解説頂き、併せて陸平貝塚の土製腕輪について補足します。

・土製腕輪は高城大輔(2003)「オオツタノハ形土製腕輪について」『沼南町史研究』第7号を参考に資料の全体像を把握した上で、出土状態が明確な逸品として栃木県荻ノ平遺跡例を紹介します。

 

【追悼】市民フォーラム実行委員会・監事の橋本敏朗さん(60歳)が9月12日にお亡くなりになりました。

第1回市民フォーラムに向けて準備から全力疾走で活動をともにしてきました。ご冥福をお祈りいたします。

以 上

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