2008年02月09日受信メール

                               2008−02−吉日#1

馬場小室山遺跡とパブリック・アーケオロジーに関心のある各位

「馬場小室山遺跡研究会」事務局

 

  「馬場小室山遺跡研究会」第34回ワークショップ開催の件

 

前回は馬場小室山遺跡の「環堤土塚」と真福寺貝塚の「環状遺丘」の

両者を直接踏査し比較しましたが、耕作による平地化が進んでいる真福

寺貝塚では「土塚」と「窪地」の相乗効果による往時の迫力が失われていま

した。今更ながら馬場小室山遺跡の「土塚」威容に感じ入った次第です。

馬場小室山遺跡の「土塚」が集落として機能しなくなって2〜3型式を経

ると、在地の「安行3d式」とは異なる系統の「千網式」が何故か土地利用を

行いますが、小規模で長く続くことはありません。そして「千網式」が終わる

頃に大宮台地では弥生時代が開始するのですが、縄文時代中期以降

後晩期にかけて大きな「環堤土塚」集落を形成したにも拘らず、その土地

を利用する集団の登場は近世を待たなければなりませんでした。

では、弥生時代には集落はどのような場所に形成されるのでしょうか。

馬場小室山遺跡の東縁の一角にはあたかも隣接遺跡の一部がはみ出し

たように弥生時代終末から古墳時代初頭の住居址が2件検出されており

ますので、近くに該期の集落があることは確実です。また、「馬場小室山遺

跡に学ぶ市民フォーラム」のアンケート結果によりますと、見沼周辺の弥生

時代について知りたいとの希望も縄文時代と同じくらい寄せられました。

そこで、今回は弥生時代後期の「見沼文化」を紹介し、馬場小室山遺

跡の「環堤土塚」と「見沼文化」の環濠集落を比較したいと思います。

つきましては、第34回ワークショップを下記の通り開催しますので、ご案

内します。参加ご希望の場合は、2/27(水)までに「さわらび通信」

或いは鈴木正博宛必ずご連絡頂きたく、何卒よろしくお願いします。

 

―記―

 

1.日時 :2008年3月2日(日)  10:00〜16:00

 

2.場所 : 三室公民館 2F 和室 (午後は1F講座室)

さいたま市緑区三室1946-5

phone048-873-2594
東浦和駅より馬場折返場行きバスで「松ノ木」下車、

北宿通りに向かって西へ徒歩10分(文殊寺の隣!)。

3.活動内容

(1)真福寺貝塚・泥炭層遺跡について

・前回のレジュメについて解説しますのでご持参下さい。

また、前回見学の折、ブルーのビニール・シートが掛かっていた所は

昭和15年の東京大学調査地点の隣接地であり、さいたま市が個人

住宅の建替え工事に伴う発掘調査を行っていました。安行3b式初

頭前後の方形住居址と土器埋設土坑が検出されていました。

・真福寺貝塚の保存に三代にわたって尽力された原田さん(前回お

邪魔したお宅)と最終日と思われる1/31に見学してきました。

(2) 溺れ谷の谷奥「環堤土塚」から谷口に形成された環濠集落を歩く!

・縄文時代後晩期を理解するということは弥生時代との違いを理解す

ることでもありますが、馬場小室山遺跡研究会の専売特許です。

・馬場小室山遺跡の北東には弥生時代後期の環濠集落で著名な馬

場北遺跡が所在します。その馬場北遺跡からはどのような景観が見

えるのでしょうか。縄文時代後晩期と弥生時代終末期の典型的な集

落立地を直接踏査しながら比較すると、生業の違いが反映した景観

の違いがよく理解できますが、この接近法も稀ではないでしょうか。

(3)弥生時代後期の「見沼文化」について

・斎藤瑞穂さんに発表をお願いしていますので、乞うご期待!

・もし1/13のシンポジウム「南関東の弥生後期土器を考える」に参加

された方で消化不良になった方々には、時間の許す範囲で必要性

とレベルに応じた解説を行いますので、何でもご質問下さい。

(4)5/4の「クリーンアップ大作戦」について

・現状を把握し、問題点にどう対処すべきか、検討します。

                          以 上

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