2006−7−16(日) 於:三室公民館

参加各位                                            馬場小室山遺跡研究会」事務局

馬場小室山遺跡研究会」第22回ワークショップ

(馬場小室山遺跡を中核とした「見沼文化」の解明とパブリック・アーケオロジー2006の展開)

1.はじめに―史跡の現状と「馬場小室山第2遺跡」の措置―

・史跡のクリーンアップ大作戦(5/4)を経、その後の対応として文化財保護課により下草が刈られ、ようやく史跡と

して大事にされつつある、という第一歩が踏み出された。先ずは「環堤土塚」の威容を再認識したい。

・馬場にお住まいの野辺様による「第2遺跡」監視結果報告(5/4)を受け、小室山から相当量の縄文時代未調査資料が持ち出されたことが再認識された。しかも「第2遺跡」の一角にあった橋の下の包含層ピラミッドは低平化

し、どこかへ運び出されて「第3遺跡」となってしまったようだ。 資料化を進めるべく、検討中。

2.「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」の理念と移行構想ならびに当面の対応について

(1)【日本先史考古学の役割】:馬場小室山遺跡と「見沼文化」について研究を極めること

   ・『馬場小室山遺跡再生プロジェクト 研究成果公開報告書』のシリーズ刊行予定   

   ・「第2遺跡」で市民が救済した資料についても分析し、分かり易い解説書などが必要。

(2)【文化財保護行政の役割】:地域における史跡としての価値を最大限に引き出すこと

   ・馬場小室山遺跡について日常公開と創意活用を施策として打ち出せるような市民の盛り上がりが必要。

   ・市民でできることは市民でやり、市民でできないことは行政と一緒に行う活動を提案していく。

       ◎「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」資料』の市民による刊行

◎最終的には馬場小室山遺跡を中核とした「見沼文化博物館構想」(見沼周辺まるごと博物館)を立案・

策定し、見沼田んぼ形成以前の溺れ谷に面した「縄文むら」のネットワークを体感できるような、これまで

の箱物行政を抜本的に見直し、見沼周辺をまるごと博物館として機能する構想の実現に向けて、

パブリック・アーケオロジーを展開できればと思います。

     ◎馬場小室山遺跡は発掘調査成果等を元に全体像の復元を行い、100年掛けてあるべき姿に戻すこと

ができれば、考古学研究と街づくりが両立し、地域の形成を考える土台が構築できます。

(3)【パブリック・アーケオロジーの役割】:研究を極める、価値を引き出すなどの実行プロセスを一般公開し、

より多様で新たなる価値を発見し、多くの方々の理解と支援を得られるようにすること

     ・パブリック・アーケオロジー活動については記録を後世に残すために努力しましょう。

       @飯塚邦明(2005) 『縄文遺跡の森が消えた 「馬場小室山」からの報告』 (株)東大能力研修社

       Aビデオ作成(企画中) タイトル(案)―縄文遺跡の森が消えた 「馬場小室山」からの報告

     ・『見沼漂流伝―縄文時代から弥生時代の遺跡を求めて―』としての刊行準備

       @各種「みぬまっぷ」の蓄積

A見沼周辺遺跡のガイドブック作成

・「こころの馬場小室山縄文むら」応援団構想<新機軸への移行を目指して検討中(含サポータ等の募集)>

@クリーンアップ大作戦と併設して野外研究を行っても周辺が宅地化されているため、「環堤土塚」の集落

イメージがピンと来ません。そこで馬場小室山遺跡の年代別多層構造縮小ジオラマを作成し、往時を

復元することが重要と考えています。中期/後期前葉・中葉/後期後葉〜晩期では集落構成が異なり

ますので、井山紘文画伯に更にご協力頂く予定です。

A「オムちゃん」と「ムロさま」のマスコット・キャラクターの登場。井山画伯にご協力を願いしています。    

3.馬場小室山遺跡入門講座―日本先史考古学における「土器型式」の追及と社会構成への接近―

  (1)【馬場小室山遺蹟における「環堤土塚」の研究―多世代土器群を多数埋設する風習を中心として―】

2006年5月28日に行った日本考古学協会第72回総会発表内容を解説する。

  (2)大宮台地における縄文時代後晩期の集落解明にはどのような研究視点が必要か?

      ・「敷土遺構」「配土遺構」「土塚遺構」で見えにくい現象も、「敷石遺構」「配石遺構」における現象を参照枠

       にすれば、見えるようにするための工夫や方法が見えてくる。

      ・今回は「堀之内2式」から「加曾利B式」にかけての秩父方面の石を活用した施設に特徴のある遺跡の

現象を確認し、大宮台地との共通性について考察する。

         <必携資料>(お持ちでない方には差し上げます)

                 ・第2回「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」資料

               ・『馬場小室山遺跡再生プロジェクト 研究成果公開報告書』 

                                          以 上

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