2005年9月04日受信メール

                   2005−9−吉日

馬場小室山遺跡の重要性に関心のある各位

「馬場小室山遺跡研究会」事務局

 

  「馬場小室山遺跡研究会」第14回ワークショップ開催の件

 

10/2の「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」(後援:日本考古学

協会・さいたま市・さいたま市教育委員)と10/1の「プレ・フォーラ

ム」までとうとう1ヶ月をきりました。

事務局一同は期待と不安の中、ひたすら準備に明け暮れています

が、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと思います。

この夏に「馬場小室山研究会」では、「見沼文化」研究班を地域

研究の経験が豊富な若手研究者とタスク・フォースとして立ち上げ、

市民フォーラムでその成果の一部を披露させて頂く予定です。

10/1の「プレ・フォーラム」で課題となっている、地域研究

の実践という日本考古学のあるべき姿の一端について、市民の方々

にもご理解頂きたいと思い、鋭意さいたま市遺跡を中心とした地域

研究で分析と考察を重ね、「見沼文化」という概念設定の論理的

検討を深め、今後の人類史的研究課題として明確化しました。

「馬場小室山遺跡研究会」はその名の通り、馬場小室山遺跡から

所謂「環状盛土遺構」について考える機会を提供してきましたが、

それはまた遺跡を主役としたコミュニティづくりこそが、遺跡の

保存・活用の要であり、市民主導型の考古学が果すべき役割との

認識からも「見沼文化」という新たなる地域研究に至っております。

 

一方、「千葉市の遺跡を歩く会」も数年前から市民主導型のパブリッ

ク・アーケオロジーを実践しており、「馬場小室山遺跡研究会」参加を

契機としてコラボレーション関係を進め、やはり「貝塚文化」研究

における地域研究の重要性を認識し、以下の学習イベントに協力し

ていますので、ご紹介します。

9/17(土) 会場:加曽利貝塚博物館多目的室
10
00-1200 貝塚の学習会(前回6月の続き)
12
00-1300 昼食後、モノレールで移動
13
30-1500 「園生貝塚」見学 現地解散

千葉の貝塚に関心のある方にとって初心者から研究者向けまで

幅広く親切な企画です。尚、申し込みにつきましてはお手数ですが、

千葉市の遺跡を歩く会」のHPをご参照下さい。

 

 さて、今回のパブリック・アーケオロジー実践は、下記の通り行い

ますので、奮ってご参加頂きたく。

尚、今回も前回の続きで馬場小室山遺跡出土資料による考古学

実習が中心となりますので、参加連絡は無用でご都合の良い時間帯

だけでも結構ですので、自由にご参加下さい。

 

―記―

 

1.開催の案内:

1−1.集合日時:2005年9月 10日(土) 10:30

1−2.集合場所: プラザ・イースト 3F 第4セミナールーム

尚、13時からは第5セミナールームに移動。

さいたま市緑区中尾1440番地8

phone0488759933(代表)
東浦和駅より浅間下経由浦和駅西口行きバスに乗車し10分、

浦和駅西口1番バス乗り場より東浦和行きバスに乗車し20分、

「緑区役所入口」下車、徒歩1分

 

1−3.パブリック・アーケオロジー活動内容

(1)「馬場小室山遺跡に学ぶ市民フォーラム」実行委員会事務局作業

・PR活動作業や今後の準備作業の検討と役割分担、及び各種

情報交換など、どなたでも自由に参加できます。

 

(2)考古学実習入門(10)」(13時から3Fの第5セミナールームにて

・馬場小室山遺跡の「残存埋蔵文化財」を移動した「第2遺跡」の

資料を整理します。拓本採りは順調に進み、前回からは馬場小

室山遺跡の未調査部分から造成工事中に救済・保護した土器

の拓本採りを進めています。

発掘で検出される大型破片の状態ですので「土器型式」の実物

を勉強したい方には最適です。

・約1,500点の保護・救済資料の内、「土器型式」の細別同定が

可能な約400点の勉強と採拓を目標に鋭意推進中。

・尚、拓本を採る「加曽利B式」や「安行式」についての説明には、

岩波文庫『大森貝塚』が便利ですので、必ず持参のこと。

 

2.【「馬場小室山遺跡研究会」の趣旨】
 2-1.馬場小室山遺跡の学術上の重要性を多くの方々に知って頂くため、そしてその重要性を

持続・普及させるためにより客観化し記録する努力を行うべく、「馬場小室山遺跡研究会」

を立ち上げ、2004年12月26日の第1回ワークショップから活動を継続しています。

具体的には、馬場小室山遺跡の成立と展開を、皆さんと考古学し、理解を深めていきます

が、考える際に考古学の基礎として必要なデータを、考古学の専門性からスクリーニング

した上で提示します。

研究会としてのゴール、つまり、どのようなデータで何を考えていくか、を示した全体系が、

レジュメとして現在でも体系化の方向で進化しつつあります、「グランドデザイン」です。

一歩ずつ着実に解明の糸口を掴み、体系的に解きほぐしていきます。

2-2.「馬場小室山遺跡研究会」は市民主導型を特徴とする日本におけるパブリック・

アーケオロジーの発展形態です。

以前から街づくりに対しては考古学の社会参加が課題であったために、日本

人類学会のシンポジウムなどでは「社会考古学」と呼んで新しい考古学を提唱

してきました。が、最近、パブリック・アーケオロジーの考え方が紹介されはじめまし

たので、更に発展することを祈り、その概念を使用することにしました。

名称云々はさておき、行動する趣旨は「市民の、市民による、市民のための考古学」

を構築することです。

 

尚、本活動につきましては、2004年10月7日にさいたま市教育委員会文化財保護課長

に対し、「学術ボランティア」による支援として立ち上げるのでご協力頂きたい旨、文書と共

にご説明済みです。2005年度からは体制が新たになったようですので、市民の信頼と地域

社会に貢献する文化財保護行政を望みつつ、本研究会も当初の予定通り、「馬場小室

山遺跡に学ぶ市民フォーラム」実行委員会活動の一環として位置付けることができました。

以 上

 

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