2005−8−13(土) 於:三室公民館

参加各位                                            「馬場小室山遺跡研究会」事務局

馬場小室山遺跡研究会」第10回ワークショップ

(馬場小室山遺跡における「環堤土塚」の成立と展開を理解するために)

1.はじめに−馬場小室山遺跡を中核としたパブリック・アーケオロジーと「見沼文化」の継承

「見沼文化」の土台を形成した貝塚文化

奥東京湾における縄文時代早・前期貝塚の定着と窪地掘削集落の登場

→馬場小室山遺跡の貝塚(「第90号土坑」内長径70cm、厚さ約10cmブロック貝層:土器の出土無し)は

いつの時代に形成されたのでしょうか? 縄文時代早期ですか? それとも前期でしょうか?

【馬場小室山遺跡第8次調査第5区「第90号土坑」出土の貝類】同定者:小池裕子

種名               殻数     推定個体数     貝類組成

ハイガイ(左右殻とも)       1,097     (549)        89%

マガキ(右殻のみ)            59       59        10%

オキシジミ(左右殻とも)          2       (2)          

ナミマガシワ(破片)            (3)       (3)          

ヘナタリ                          3           3           

ウミニナ                          1           1           

 

2.「考古学実習入門」(6):馬場小室山遺跡の「残存埋蔵文化財」が投棄された第2遺跡から保護・救済した土器群の資料化

■「注記」(馬場小室山遺跡の注記ルールは「小室山YYMMDD(例えば、2004年10月23日の保護・救済

資料は「小室山041023」)」、馬場小室山第2遺跡のルールは保護・救済日が無意味の為、「小室山第2」

あるいは「オムロ山第2」)が完了。収納しているビニール袋単位に基礎的な分類(口縁部−胴部−底部)と

その結果の記録(ビニール袋単位に1枚集計結果を記入)もEXCEL集計済み(前回資料参照)!

前回は、さわらびさんがビニール袋単位の分類状況をエビデンスとして写真撮影終了後、大きく馬場小室山

遺跡と第2遺跡に区別し、第2遺跡について「土器の分類」を行い、拓本採りを開始しました。

今回は第2遺跡の拓本採りの続きを行うとともに、馬場小室山遺跡について「土器の分類」を行います。

◎最終的に実測まで行い、報告書を作成する工程を経験し、その一部は10/2の市民向け配布冊子としたい。

また、遺物は当日展示し、馬場小室山遺跡の土器事典として利用の便も図る予定。

3.所謂「環状盛土遺構」研究の到達点と馬場小室山遺跡

方針】縄文時代研究の到達点から所謂「環状盛土遺構」研究の抜本的な見直しを行います。

馬場小室山遺跡の特徴】■中期集落→▲中期終末以降後期中葉集落

→●「安行1,2,3a,3b式」集落と「安行3c,3d式」包含層

新たなる視点

@「環堤土塚」の晩期中葉における構成=「1号土塚」〜「5号土塚」+土塚付属大土壙+「環内窪地

A「1号土塚」付属「第51号土壙」=「安行3a,b,c,d式」の「多世代土器群多埋設深掘大土壙」

4.モースの『大森貝塚』に学ぶ(8) : 戦後の日本先史考古学を科学的精神に則り再検証する!

【視点】日本先史考古学の変革を成しえた科学的精神とは? 反省点遺跡の調査は科学的精神に支えられているか?

前回までの視点

@動物分類学から大森貝塚の土器へ接近すると?   A貝塚のロケーションから何が言えるか?

Bモースの多様な分析は何を目的としたものか?

CF近藤・佐原の名訳に隠れた自然科学的文章本来の妙味は?(1)(2)(用語が違えば意味も違う!)

−日本語訳としての「貝塚」とは本来何を指したものなのか?−「さわらび通信」に講演録を掲載

DEモースが導入した先史学の方法(1)(2)

今回の視点

G大森発見の遺物と大森未発見の遺物

【馬場小室山遺跡における関連情報】「第21・24・25次調査」成果から

@300uに873点の石鏃を検出。ただし、剥片や砕片は石鏃相当分の検出はない。

A59点の土製耳飾を検出(内完形品は21点)。

以 上

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