馬場小室山遺跡「プロジェクトZero」 第050301号
2005年3月22日
さいたま市教育委員会 文化財保護課 課長 小山 広行 様
(写し)さいたま市議会議員 岡 まち子 様 、 高柳 としや 様 、 とりうみ 敏行 様
(写し)さいたま市文化財保護審議会委員 塩野 博 様 、 岡本 東三 様
(写し)埼玉県教育委員会 教育局文化財保護課 様
(写し)日本考古学協会会長 → 埋蔵文化財保護対策委員会委員長 → 委員 各位
(写し)学術ボランティア各代表 各位 日本考古学協会会員
鈴木 正博
見沼田んぼで発覚した「馬場小室山第2遺跡」(「遺跡捏造」)の件(要望書)
先般は史跡予定地の破壊行為について、「教生文収第968号」(平成17年3月3日)にてご回答賜り、感謝申し上げます。そのなかで貴管下担当殿が工事に立ち会ったとのご回答がありましたので、当方の監視結果と何故事実関係が異なるのか、今後の埋蔵文化財保護の進展のためにも、事実関係を協議し共通認識を形成致したく、何卒よろしくお願いします。
さて、2004年10月11日付の貴長宛要望書【馬場小室山遺跡の「残存埋蔵文化財」取り扱い緊急事態対応の件(要望書)】
において、埋蔵文化財保護の立場から馬場小室山遺跡の対応を次のように提案させて頂きました。
1.
馬場小室山遺跡の発掘調査区におきましては、10/11(月)時点で調査未了区(調査区全体積の20%)が残されております。
特に調査区南側の奥まった高まり部分には縄文時代後期から晩期にかけての包含層が未発掘のまま残されており(「残存埋蔵文化財」と呼称)、この埋蔵文化財の取り扱いが懸念されます。
つまり、事業者が調査区南側の奥まった高まり部分の土を、どこか他所に移動しますと、その土の中には多量の埋蔵文化財が混入しており、他所が新たな遺跡として誤認される恐れが多分にあります。
そこで、「残存埋蔵文化財」取り扱いには、改めて事業者に対して毅然とご指導頂きます様、10/11時点の状況から切にお願い申し上げます。
尚、「残存埋蔵文化財」取り扱いへの対応は、大掛かりにするようなコスト依存型ではなく、貴管下の試掘調査担当や研究者ボランティア、あるいは市民ボランティアを効率的に活用することにより、十分対応可能と思量します。
その後今日に至るまで、残念ながら本件につきましてはご連絡・ご相談頂けませんでした。
しかし、貴管下担当殿も周知の通り、工事現場からは「残存埋蔵文化財」を搭載したダンプカーが搬出作業を行っていました。そこで三室地区住民と連係し監視を行い、移動先を調査しました。その結果は見沼田んぼにおける「馬場小室山第2遺跡」(「遺跡捏造」)の発覚となりました。現状を報告するとともに、「遺跡捏造」対策を再度緊急要望します。
更に当方が「遺跡捏造」の発覚を確認した地点は僅か3地点に過ぎませんが、それ以外にも「遺跡捏造」が数多く行われた可能性もあります。ご承知の通り、芝川流域には低地性遺跡が数多くありますので、今後の推移が懸念されます。
そこで、馬場小室山遺跡の「残存埋蔵文化財」保護と「遺跡捏造」拡大への対策は急務でありますので、文化財保護の共通認識形成に向けて、労を惜しまず何度でも訴求し、併せて下記の通り、適切な指導と迅速な対応を要望します。
尚、貴長におかれましては組織に活力を与え、これまで以上に埋蔵文化財保護への対応を迅速かつ強力に進めるべく、担当殿が活き活きと効率的な事務や保護対策の遂行、あるいは事業者への指導等を行えるよう、ご配慮頂きたい。
― 記 ―
1.見沼田んぼで発覚した「馬場小室山第2遺跡」(「遺跡捏造」)について(捏造実態報告と対策の要望)
(1)発覚した「遺跡捏造」の場所と現状(含出土品など): 別添資料の通り。尚、遺物は無数に散乱。
(2)発覚するに至った事情:三室地区住民の監視活動による。当方で現地視察の上、第三者による確認も済み。
(3)要望事項: 現地は多くの車やグライダー遊びなど人目が多く、散乱している遺物を事情を知らずに他所へ
移動される可能性が高いため、地主などと相談の上、多量の「残存埋蔵文化財」の救済・保護をお願いします。
★1.現地で確認できた夥しい量の遺物は地表面に限らないため、救済には発掘作業が必要です。
★2.別添資料による発覚地が「遺跡捏造」の全てとは限らないため、アイダ設計殿に確認の上、
「残存埋蔵文化財」の全移動先の掌握、及び拡大阻止に必要な保護対策をお願いしたい。
以 上
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