20041110

学術ボランティア各代表発起人 並びにボランティアHP管理者 各位

CC:さいたま市議会議員 高柳 としや 様 、 岡 まち子 様

CC:日本考古学協会会長 → 埋蔵文化財保護対策委員会委員長 → 委員各位

日本考古学協会会員 鈴木 正博

馬場小室山遺跡保護・保全にかかわる行動計画「プロジェクトZero」の基本認識

馬場小室山遺跡は旧浦和市の調査で重要性が脚光を浴び、市教育委員会によって一般市民への啓蒙も折に触れて進められてきた国指定級の遺跡で、しかも今回の第32次発掘調査によって弥生時代以降の撹乱が殆ど見られない、保存状態の良さでは稀有な超一級の大遺跡であることが、多くの研究者ボランティアによっても再認識されました。

馬場小室山遺跡の保存の良さは他の遺跡と比較すると驚異的であり、当然その理由を知りたく、10/24(日)に旧地権者である武笠家14代から物納に至るまでの経緯を伺いました。そうすると驚くべきことに、馬場小室山遺跡は武笠家代々が里山としてこれまで大事にしてきた歴史的経緯を有し、その結果として考古学の価値を現在まで継承し護ってきた、そして今後もそれを強く望んでいる、極めて重要な歴史的な伝統を有する里山景観であることも判明してきました。

早速、10/25(月)に馬場小室山遺跡の保護・保全について、高柳としや・岡まち子両議員および三室地区住民代表の飯塚邦明氏と今後の対応を検討し、直面している「残存埋蔵文化財」の取り扱い、および馬場小室山遺跡の将来展望とを一体化した、考古・歴史・民俗を包含した総合的な「縄文の森」里山保全運動にシフトすることで完全な一致を見ました。

これまでは馬場小室山遺跡が不法な破壊に直面している「残存埋蔵文化財」について、3つの局面に対して行動計画を策定し実行してきましたが、10/25(月)を以って「プロジェクトZero」も並行始動しました。具体的には10/25(月)にさいたま市教育委員会文化財保護課の担当者に事前の相談を行い、続いて10/31(日)付要望書で、旧浦和市時代に企図された史跡化への火を絶やさぬよう、具体的な重要性を明確に示した通り、既に要望は実行段階に入っています。

畢竟、10/29(金)付で発状された日本考古学協会からの「馬場小室山遺跡の保存に関する再要望について」も同じ展望で文化庁・埼玉県・さいたま市に対して要望しており、改めて「プロジェクトZero」の並行始動が、馬場小室山遺跡を「縄文の森」里山景観として保護・保全するための実行計画として、本質的な意義を有しているのである。

尚、これまでの馬場小室山遺跡の保護・保全活動を整理すると、以下の局面を経て、現在に至っています。

  「プロジェクトX」(Xanadu) : 馬場小室山の発掘は桃源郷(キサナドゥー)の伝説のような驚くべき成果に溢れ、

外部研究者による保護支援活動が必至の局面で、名付けて「キサナドゥー作戦」

                 

    「プロジェクトY」(Yellowcard) : 9/30の「強制終了」以降は馬場小室山の状況が緊急事態であることを示す

イエローカードを多用。当局に注意を促すとともに、インターネットやメディアを活用し、

情報公開し、保護への意識と支援の輪を拡大する局面で、名付けて「紙爆弾作戦」

 

    「プロジェクトZ」(ABCの最後のZ) : 工事現場で「残存埋蔵文化財」を監視し、重機作業の結果である「有形文

化財」を発見し、「発見の届出」により文化財保護法の適用を促す最後の局面で、考古学者

の最後の手段でもあり、名付けて「インディー・ジョーンズ最後の聖跡作戦」

 

    「プロジェクトZero」(原点に戻り、新たに甦る意味のゼロ) : 武笠家代々の歴史的経緯や景観を含めた馬場小

室山遺跡の今日的価値は、考古学における縄文時代研究にとって超一級の「学術上価値あるもの」

であるばかりか、その後に里山として長い間保護されてきた地域史を改めて再認識するならば、

さいたま市における考古・歴史・民俗の総合的かつ包括的な文化遺産の史跡指定としてとらえ直す

べきであり、指定要望が昨年以来の「縄文の森」里山保全運動であり、恰も同時多発テロのような破壊

行為に対しては毅然として保全・継承すべき活動の象徴としての、名付けて「グラウンド・ゼロ作戦」

                                                      以 上

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