200420

さいたま市市議会 議員 高柳 としや 様

さいたま市教育委員会 文化財保護課 課長 様

日本考古学協会会員

鈴木 正博

馬場小室山遺跡の発掘調査支援結果報告と今後の対応(要望)

   馬場小室山遺跡の緊急事態に対応するため、9/16にご理解頂きました要望書に基づき、

9/17付文書にて馬場小室山遺跡の発掘調査を適正化・効率化するための支援体制を確立しました。

また、文化財保護課殿のご尽力により、調査日程交渉並びに作業員確保のための努力によりまして、

調査体制を9/17終了から9/22まで継続することができたとの9/16付回答文書と即時実施

のご指導を頂き、今後前向きに検討する基盤が出来ましたことに厚く御礼申し上げます。

そこで、研究者への情報公開と専門家による発掘調査ボランティアを9/18・19・20の3日間

実施しましたので、旧浦和市遺跡の重要性をさいたま市の合併効果として確認すべく、その成果と今後の

課題について下記の通り、報告します。

  尚、今回の発掘調査ボランティアは、馬場小室山遺跡調査にとってのみではなく、日本先史考古学に

とって、学術的にも調査スキル的にも最良・最適・最善の体制とすることができましたので、その結果を

踏まえ、上位役職者による可能な限りのトップマネジメントの発動を含め、この難局の打開に向け、

情報公開を核としたより一層の文化財保護行政の遂行・貫徹につきまして、旧与野市・旧大宮市を含めた

新生さいたま市としての合併効果を発揮頂きたく、重ねて要望します。

− 記 −

 1.発掘調査ボランティアの目的と学術的調査スキルの選定基準

   1−1.目的:本邦初となる「多層位住居累積盛土遺構」解明調査の知的肉体的支援

   1−2.目的を達成するための発掘調査ボランティアの役割とリーダ

(1)柳田主任調査員への現場ノウハウ補佐班

       ボランティア・リーダ:江原 英(メンバ:寺野東遺跡発掘調査経験者2名以上)

(2)「環状盛土遺構」生成プロセス解明支援班

       ボランティア・リーダ:阿部 芳郎(メンバ:明治大学考古学研究室OB・学生10名)  

   (3)住居址など施設調査効率化班

       ボランティア・リーダ:笹森 健一(メンバ:周辺各地埋蔵文化財担当者8名以上)

 2.支援結果と今後の対応(要望)

   2−1.支援結果: 9/16付回答文書による「更なる慎重な調査を行うため」と「遺漏の無い調査を

       実施」につきましてさいたま市遺跡調査会と一体となったプロジェクト運営を3日間実施し

(専門家ボタンティア延60数名)、9/20にさいたま市遺跡調査会に引継ぎ完了しました。

        その結果、未調査対象区(旧浦和市時代には発掘調査したエリア)の顕在、及び予想を超

えた「多層位住居累積盛土遺構」の広がりと深まりの新知見により、9/22までに発掘調査

を終了することは不可能な状況との結論に至りました。

   2−2.今後の対応(要望) 

        (1)現地説明会を核とした情報公開の徹底:事業者様に一層ご理解頂くため、馬場小室山遺跡の

重要性を合併効果の一環として、旧与野市民・旧大宮市民へも情報公開すること。

(2)発掘調査の延期: 9/16付回答文書による「更なる慎重な調査を行う」と「遺漏の無い調査を

             実施」を行うためには、発掘調査を最低でも9/30まで延期すること。

 

                                          以 上

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