2009-8-29
縄文・弥生時代の漆文化
早稲田大学先史考古学研究所
鈴木 正博
< 目次 >
1.はじめに−研究は楽しく苦しみ、長くもがくべし!−
(1)学際的な漆研究/明治大学理工学部応用化学科の宮腰哲雄研究室は楽しい!
(2)赤から漆への考古遍歴/赤勝て!黒勝て!果たして不思議な様式美の正体や如何に?
(3)漆の基礎研究は専門家におまかせ!/サイエンスはかぶれ防止対策、アートの真髄をサイエンス?
2.「縄文・弥生時代の漆文化」(概論)−俯瞰し相対化すると何かが見える!−
(1)「亀ヶ岡文化」からみた縄文時代における漆器生産の展開
(2)「亀ヶ岡文化」からみた弥生時代における漆器利用の衰退
(3)寒冷化による「北日本系」漆文化の崩壊と新たな「西日本系」漆文化の形成
3.「縄文時代の漆文化」(各論)−神は細部に宿る!−
【 貝塚と土器、土器と漆にみる環境(気候)変動との関わりにも大いに注目! 】
(1)【草創期の土器とウルシ】−ウルシの起源はどこまでさかのぼるか?−
(2)【早期の土器と漆文化】−漆器の出現は装身具が中心?−
(3)【前期の土器と漆文化】−漆器生産の定着と普及、それは環境(気候)変動の分岐点!−
(4)【中期の土器と漆文化】−関東地方では大形の厚手土器にも派手でダイナミックな漆塗りが流行!−
(5)【後期の土器と漆文化】−ぞくぞくと低湿地に遺された遺跡が出現、いっしょに漆器もぞろぞろと!−
(6)【晩期の土器と漆文化】−「亀ヶ岡文化」の華、藍胎(らんたい)漆器が消えるのはいつか?−
(7)「北日本系」漆文化の隆替と環境(気候)変動―北海道にはなぜ「漆」のつく地名がないのか?―
4.おわりに−弥生時代の幕開けと漆、それは土器と漆と弥生文化の不思議な坩堝(るつぼ)関係−
【 漆器いわく、「わたしは誰?」 】
(1)奈良県唐古(からこ)遺跡-土器いわく、「亀ヶ岡」と「唐古」です!−
(2)福岡県雀居(ささい)遺跡-土器いわく、「亀ヶ岡」と「雀居」です!−
(3)高知県居徳(いとく)遺跡-土器いわく、「亀ヶ岡」と「乾(いぬい:石川県)」と「居徳」です!−
以 上
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