ごあいさつ

 

 わたしたちの住む千葉市には、縄文時代の大型貝塚である加曽利貝塚があることは、多くの方が存じのことと思います。千葉市には、加曽利貝塚と同規模の大型貝塚が34ヶ所もあります。また、小型貝塚や、古墳、城跡、住居跡などの遺跡は、約3000ヶ所もあります。身近に貴重な遺跡がたくさんあるのが、千葉市の特徴といってよいでしょう。

 そうした遺跡に立つと、それぞれの場所の自然環境をうまく活かして暮らしていた先人たちの姿が浮かび上がってきて、知識の世界のように思っていた歴史を肌で感じることができます。

 そこで、このほど、身近にある遺跡を訪ね、わたしたちの住む町の歴史を楽しみながら知る会として、「千葉市の遺跡を歩く会」を始めました。この会では、懇切丁寧に遺跡についての知識を紹介するのでなく、まず、自分の足で遺跡に立ち、自分の目で遺跡を見て、遺跡の雰囲気を感じとることを大事にしたいと、考えています。はじめのうちは、いくつかの遺跡を歩き回るだけで、ただの散歩と変わらないかもしれませんが、少し慣れてくると、「なぜ海から離れている場所に、これほど大きな貝塚を作ったのだろう?」。「この古墳はどうして台地の端にあるのだろう?」など疑問が次々に湧いてくるようになり、遺跡が語ることに耳を傾けて謎解きをする醍醐味が味わえます。先人の知恵を知ることができます。

 多くの方々がご参加くださり、楽しんでいただければ幸いに存じます。

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