遺跡めぐり
  2002年4月21日(日)    

大椎城をあるく

 

yygucciさん、たかしpart3さん、矢野さんより写真の提供を受けました。ここに感謝の意を表します。

 

 (09:45-12:30) 

■あいにくの雨で城内に入るのは危険なため、城の周辺を歩きました。

  あすみが丘プラザ(集合・講義)→あすみが丘プラザ展示室→大椎第一遺跡→要害台(城山)(大椎城東側)→切通し・横井戸→根古屋集落(大椎城南側)→大椎城入城口→大木戸・八幡神社付近(大椎城遠望)→大椎城根廻り(大椎城西側)→大椎城説明板(大椎城北側)→後沢・毘沙門天祠→あすみが丘プラザ(解散)。

●参考

イベントお知らせページ

 
1/25,000地形図:東金(南西) 国土地理院の試験運用ページ。地形図閲覧システムの利用規定をよんで見ましょう。たいへんよい地図なのですが、閲覧以外の利用はできません。「大椎町」の文字の上の台地が大椎城。 

 集合場所のあすみが丘プラザ(千葉市緑区あすみが丘)です。千葉市の公共施設です。
 最初に、大椎付近の歴史と遺跡について説明をうけました。
 1階展示室のジオラマをつかっての説明です。あすみが丘の旧地形がよくわかります。
 遺物も展示されています。
 大椎第一遺跡です。瓦が多く出土しているので、寺院の跡(大椎廃寺)ともいわれていますが、建物跡は発見されていません。上総国の国府へ瓦を供給する工房だった可能性もある、とのことです。(後記:市原市市原の光善寺廃寺で同笵(同じ型)の瓦が出土しています。)

 字「要害台」(城山)。現地の発音では「ゆーげぇでぇ」というようです。「要害」とはむろん中世における城の呼び方です。大椎城の東端と細い尾根でつながっています。前方の山林が大椎城です。

 要害台の切通しを通って、大椎城南側の集落の方へ下ります。途中、横井戸がありました。この辺では横井戸を持っているお宅が多いそうです。最近まで横井戸だけで水をまかなっていたほど水量が多いとも聞きます。
 南=市原金剛地=村田川上流方向を見ています。正面の黒っぽい山が向砦(板倉町)です。向砦は大椎城の出城との伝承があります。向砦のさらに谷津を隔てた向こうの台地(板倉町)には板倉砦があります。
 根古屋集落(城下集落)の中を進みます。広い意味で、ここはすでに城の中です。段状に整地された屋敷地が作られいます。この集落は中世にさかのぼると見られています。妙見を祭る祠をもつお宅が何軒かあります。
 屋号「こうや」(「公家」と表記。「高家」とも表記するそうです)のお宅から主郭方向を見る。ここのお宅は大椎城の主郭を背に、根古屋集落のもっとも奥の高いところに位置しており、平時には大椎城の城主はここにいただろう、とのことです。このお宅の敷地内からでないと主郭に直接上がれないようになっています。
 大椎城の西のわきを南北に流れる村田川です。東京湾に注ぐ下流では下総国と上総国の国境になっており、境川とも言います。中世には内房と外房を結ぶ物資の輸送に重要な役割を果たしていたと思われます。
 大椎城遠景。大木戸町八幡神社付近からみた大椎城です。台地上は大椎城の主郭で「西要=セイヨウ」。ふもとは「根廻り」といいます。立山城の城域ははっきりしませんが、八幡神社付近は立山城の南東部にあたると思われます。
  「隠居城」と言われる立山城(大木戸町)。県道により分断され削られています。大椎城と立山城でちょうど村田川を両側からはさむような位置関係にあります。道路建設に先立つ調査で空堀と土塁が発掘されています。空堀と土塁は、一部、まだ残っています。
 大椎城西北の腰曲輪を見ています。大椎城のある台地は南西と北西に角が伸びているような地形に特徴がありますが、ここは北西の角の根元付近にあたります。
  大椎城の説明板。写真の上の方は高級住宅地「チバリーヒルズ」です。開発で削平される前は、物見があったようです。大椎城の北対岸にあたります。字「後沢」。
 かなり古い毘沙門天像を祭った祠が、説明板と同じく、大椎城北対岸にあります。毘沙門天は軍の神様です。確かなことはわかりませんが、大椎城の守護神と言っている人もいるようです。もともと北対岸の台地上に物見の跡があり、その近くにあったようですが、北対岸が高級住宅街「チバリーヒルズ」として開発されたのにともない、現在の位置に移されたようです。
 左の毘沙門天像はかなり古そうです。「大椎城を護りたまえ」と祈願しておきました(^^)

 

あすみが丘プラザにもどり、解散。

 講師の先生、お忙しいところ、ありがとうございました。

 

 
要害台 要害台 馬頭観音祠(要害台) 根古屋集落
根古屋集落  八幡神社付近(大木戸) 大椎城の説明板(後沢) 毘沙門天祠(後沢)

 

 

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